落葉松自転車商会

Larix Bicycles

海を見に行くキャンプツーリング【前編】

自宅から自走で海へ。
子供でも思いつく単純な冒険です。

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思えば調布から多摩川を下って羽田まで行ってみたり、何年か前は長野市から千曲川を下って萬代橋、そして河口の新潟港へ行きました。

今回は、海の無い県に住んでいるがゆえ海が見たくなり、またフェデラルの再塗装を施してフロントキャリヤを装備してからキャンプツーリングをして無いなと思い、自宅から約70km北にある上越日本海を目指しました。

routehub.app

◆雨ですか。

そうですか。

これから久々のロングライドだ!とワクワクしている人間の上に雨を垂らしますか。

そんなことを考えながら、北信五岳道路へ上がる坂道をゆるゆる登ります。

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強い降りではないがヘルメットの縁から溜まった雨滴が滴ります。フェデラルにはマッドガードが付いてますし、バックも防水のオルトリーブなのでさほど心配はないですが、どうやら水に弱いのは自分だけのよう
天気アプリで雨雲レーダーを見ると、東に向かって野尻湖あたりを薄い雨雲が通過しており、県境を抜ける頃には雨は止みそうだったので、カッパも着ないでそのまま進むことに。
こういうトラブルに対処していくのもある程度までは楽しかったりしますね。

三水の林檎畑の中を行く北信五岳道路は、古間の手前の峠までは比較的平坦で伸びやかな気持ちの良い道となっており、最近好きな道の一つです。赤い実が成り始めていました。りんごの花の季節も良いことでしょう。
ファミマで行動食を補給し、塩ノ入交差点を過ぎると緩やかに信濃町へ抜ける峠道に差し掛かります。

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この坂、勾配は決して急ではありませんが、キャンプ装備なのでゆっくり淡々と峠をこなし、しなの鉄道北しなの線古間駅方面へ進みます。

雨も止み、次に目指すのは野尻湖、そして信越県境です。

 

古間駅から踏切を渡り、長野県道360号古間停車場野尻線を登っていきます。上信越道を越えて森の中の十字路を野尻湖方面に下ると湖畔道路に出ます。

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標高654m、北信五岳の黒姫山斑尾山の麓にある野尻湖は面積4.56km²で、長野県の湖としては諏訪湖に次いで2番目の広さを持ちます。湖水浴やカヤック、水面を滑るディンギーやSUP、糸を垂れる釣り人で賑わいます。最近ではサウナもあるのだとか
水辺って開放的な雰囲気で、いいですよね。

自宅から30kmくらいと丁度いい距離なので、最近は、サイクリングの良い折り返し地点になってます。

旧道を使ってトンネルを回避し、そのまま関川を渡る信越大橋へ。いよいよ新潟県です。

 

◆道の駅あらいまではバイパスで快適に。
日本海の海産物が買える日本海鮮魚センターやきときと寿しがある道の駅あらいで、トイレ休憩

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観光客で賑わっていましたし、何度も来てるので今回は特に寄らずに先へ進みます。
ただ、結果論としてはココで魚を買っておくべきだったようです。


乙吉交差点から新潟県道63号上越新井線に入り、上越高田市街へ。

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アメリカンドラッグ(いつも思うがこの名前はなにか誤解を生みそうw)や八十二銀行の支店があったり、上越地方はほぼほぼ長野県ですね。

以前、直江津のお店で美味しかった「軍ちゃん」の高田店で海鮮丼を頂きました。

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豪華な刺し身ももちろんのこと、アラ汁もいい出汁が出ていて美味しかったです。

 

◆ミニテーブル忘れたな。

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キャンプ用のミニテーブルを忘れたというか、持っていたのが壊れてしまって無いので、直江津で探すことに。
ワークマン+、ムサシと覗いたのですが、コンパクトなものがなく、結局ゼビオで購入。おまけにランタンも。
まさか、こんなことで直江津市街をウロウロするとは
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荷物も増え、佐渡汽船のターミナルに到着。

土産物屋とかやっていなくて、ちょっと寂しい感じ。
かつてここから佐渡も行きました。また行きたいな佐渡島

◆海を観ながら走るんだったら北へ
日本は左側走行なので。

これは、いつぞやの佐渡一周の時に地元のおっちゃんにアドバイスされたもの。おっちゃん頭いいな。


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直江津港のでかいクレーンや、LNGのコンビナートを見ながら海岸線を進みます。
実は直江津港から長野県の木材を輸出していたりするんですよ!


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長野県ではありえないどこまでも続く水平線、これを見に来たのです。


◆大潟キャンプ場に到着!
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今日のゴール大潟キャンプ場に到着。
大潟キャンプ場は砂丘後背地の丘の上の森にフリーサイトがあり、海へのアクセスも良好なキャンプ場になっています。テント1張1,500円に管理料1泊1人500円で予約不要。水場の他、ゴミ捨て場(燃えるゴミと缶ペットボトル用の袋が貰えます)炭捨場も完備。直火は禁止ですが、焚き火台orコンロならOK。

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テキパキ設営して、温泉と買い出しに行きます。

 

◆東京の都市ガスも実は上越から

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日帰り温泉が楽しめる「鵜の浜人魚館」は天然ガス田採掘の際に発見された温泉で、昭和33年に帝国石油が公衆浴場を立てたのが始まりです。
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新潟県天然ガス鉱床があり、全国一位の産出量を誇ります。実は東京の都市ガスも、輸入したガスも含め上越から長大なパイプラインで運ばれているのです。
かつてはこの大潟にも沖合に4つの人工島があり、天然ガス採掘が行われていたようです。

www.inpex.co.jp

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露天風呂では海を見ながら、ナトリウム-塩化物泉の湯で温まりました。

国道8号線沿いのナルスに夕飯の買い出しに向かいます。
ついでに蚊がひどかったので、虫よけと虫刺され薬を買いました。現地調達が多いなぁw

◆海辺は夕やけが長い。星空、朝焼け。
空がいい感じに灼けてきたので、夕飯もそこそこにミニチェアを持って夕陽鑑賞へ


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ただ、ぼーっと夕日を眺めるという贅沢でした。

 

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朝、海岸線の砂利道を走ってみました。

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釣り人がちらほら。静かですが、人気がある不思議な感じ。

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朝になってわかりましたが、テントを張った直ぐ側に、京大の波浪観測所があったようです。

 

◆撤収。今回の装備。

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オルトリーブのフロントバックとパニアバッグ、タイオガのフレームバッグに、モンベルの登山用ダブルウォールテント「ステラリッジ2型」に10年前に買ったスパイラルダウンハガー#3、ニーモのエアマット(ショートタイプ)、キャプテンスタッグの焚き火台、プリムスのバーナーとコッヘル、トランギアのメスティン、ヘリノックスのチェアワンミニ、温泉セット、その他諸々を積み込んでます。
左のヘリテイジのタープとポールは、結局使いませんでした。ただのウェイトです。

下のミニテーブルとランタンと虫よけとムヒは現地調達したもの。

U.L.には程遠い

 

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往路は、高田平野を横断しつつ高田城跡を寄りつつ、旧北国街道を登って帰ります。

続きは後編へ

larixbicycles.hatenablog.com