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富士ノ塔山~市街地スタートの里山サイクリングその2~

長野市街地スタートの里山サイクリング第2弾!長野市街から西方に連なる山の一つ、小田切地区にある「富士ノ塔山(標高998m)」へポタリングしてきました。
善光寺平を一望できる山であり低い里山なんですが、アクセスの良さなどなかなか魅力のある山です。
当ブログは自転車ブログなので、もちろん自転車で登ったわけですが、”担ぎ”ではありません(笑)。頂上付近まで舗装の林道があるのでヒルクライムです。
午前中で行って帰ってこれる、ホームコースになりそうなルート紹介です!


長野市街地の西の壁

ルートはこちら

latlonglab.yahoo.co.jp
長野県の県庁所在地、長野市。どこへ行くにも山を越えてかねばならない山がちの海無し県でありますが、その県庁もやはり山際にあるわけでありまして、その裏山である旭山という山の連なりにあるのが、今回登りました「富士ノ塔山」です。長野市街地から、みて西側の壁となる山並みです。

◆裾花峡を往けば白馬
その県庁前を北に通過。信州大学教育学部の前でまで坂をのぼっていきます。国道406号線平林街道と当たる丁字路で左折。平林街道を白馬方面へ進みます。細い旧道チックな鍵の手を抜けると裾花峡を見下ろす立派な新道になります。

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切り立った崖には崩壊地も見られ、市街地からすぐとは思えないダイナミックな景観があります。
この国道406号線を鬼無里を経てひたすら往けば、白馬三山の絶景が拝めると人気の嶺方峠です。出雲からはるばる信州諏訪まで来た建御名方神が通った道かもという話も。

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今回は北側から富士ノ塔山を目指すということで、松島トンネルの手前で県道401号小川長野線に入ります。角に赤い石膏像のあるアトリエがあるのが目印です(ちゃんと案内標識あります)。いきなりここからヒルクライムです!10速のマディフォックスで来てよかった。

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程なく善白電鉄のレリーフが目に入ります。善白電鉄というのは、昭和11年から19年まで南長野駅〜裾花口の7.4km間を営業していた路線です。構想では名の通り白馬まで結ぶ計画だったそうですが、資金が集まらず見果てぬ夢となりました。今現在も善光寺白馬電鉄株式会社は運送事業者として存在しています。電鉄の名が残っているのがなかなか良いじゃあありませんか。
まだまだ序盤なので我慢して登りに徹します。


◆崖上の住宅街、そして中山間部に
なかなかの坂が続くわけですが、地蔵平や西裾花台団地といった宅地造成されたところがあります。一旦裾花川の崖の谷を経てここまで来てるので、エラいところに団地があるもんだなぁと思ってしまいます。ちなみに長野県で団地というと宅地造成された住宅街を指すことが多いです。つまり、言ってしまえば白金台も団地です(笑)
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田切地区へと進んでまいりました。裾花ダムの向こうに白馬の嶺が見えますね。

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富士ノ塔山へのルートの一つである林道湯山線の分岐には、放射能汚染のため山菜のコシアブラの採取を自粛するように求める看板が。福島第一原発の事故から5年たった今もなお収束せず放射性物質を出し続け、遠く離れた信州でも被害を出しています。山菜を採って食べるという当たり前のことをも奪っているという事実の前では、再稼働など許されるものなのでしょうか?しっかり向き合って考えねばならない問題です。

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田切神社です。境内には山から延びるモノレールの軌道が。気になります。

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国見集落には立派なイチイの木がありました。枝ぶりが見事です。

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もう稲刈りの時期ですね。「日本の原風景」として好まれる、地形に沿って作られた棚田や僅かな緩い地形に作られた集落といった中山間地域の景観は、そこに暮らす人の営みがあってこそ見られるものなのです。


◆クマ出没注意、蛇の屍…。

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清岳神社参道という看板が目印に左折して富士ノ塔山山頂方面へ登ります!

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といきなり道の真中にヤマカガシの屍が…。しかも腹がえぐられています。おそらく猛禽類に襲われたものかと思いますが、なんかイイ気はしないですねぇ…。

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つづら折りをこなしていくとまだまだ上にリンゴや蕎麦といった畑があります。携帯ラジオを鳴らしながら走るシクロクロスのサイクリストとすれ違いました。ここいらはクマが出没していますので、クマ鈴ないし携帯ラジオは欲しいですね。


◆遂に登頂!998mの眺め

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登り切ったところが登山口。といっても1分ほどで山頂です。

 

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登ってすぐ左側にはあずま屋がありまして、旧小鍋小学校の玄関部分を使用した珍しい作りになっています。
鳥居をくぐり階段を登るとスギが立ち並ぶ頂上に到着!

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真ん中に浅間社、善光寺平側と戸隠側それぞれに展望台があります。

 

これがパノラマ!(クリックで拡大)

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戦国時代に狼煙台として使われたというのも頷ける眺望(写真は後日撮影した天気のいい日のもの)!どういうわけかアブがうるさいですが、この景色に免じて許しましょう。

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浅間社の壁には詩吟が掛かってました。
しばし、景色を楽しみます。

 

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帰りは林道朝日山線を下り、旭山経由で平柴台を経て市街地へ帰ってきました。
MTBerとよくすれ違ったので、楽しめるコースが有るんでしょうな!これはまたのお楽しみで。
途中に牛舎があり、普段見上げる山々ですが言ってみないとわからないことだらけだなと実感しました。
朝からまるっと走ってきてちょうど昼飯時。いいポタリングでした!