AACRサイクルトレインを走ってきました♪
◆あの”AACR"に初参加!
5/22日曜日に、「AACR(アルプスあづみのセンチュリーライド)」というロングライドイベントに参加してきました。
北アルプスと林檎畑と田んぼが織りなす美しい景色を、最長160kmと存分に楽しめることもあって、毎年エントリーがすぐ埋まるという人気イベント。
今年で8回目となるそうで、プロデューサーの元MTBシドニー五輪代表の鈴木雷太氏を始め、松本市や白馬村といった自治体、JR、地元住民やサイクリングクラブが協力し、最高のイベントとなるよう毎年改良しているそうです。
復路を大糸線で輪行するサイクルトレイン(80km)のスタッフライダーとして参加したAACRのルポです。
頑張って白馬まで80kmを走り、帰りは大糸線の特別列車に揺られて帰ることが出来るというサイクルトレインに参加しました。
地元松本のサイクリングクラブに所属しているので、自転車の積み込みや参加者の誘導をするスタッフライダーとして、声がかかりました。
大会を成功させるため、しっかり役目を務めなければなりません。DNSやDNFなんてダメですヨ?頼むぜ!ARAYA FEDERAL!
地元名産の美味しい補給食が頂けるエイドステーションで区切り、ルポを書いていきます。
少し明るみはじめ、乗鞍のちょっと上に月が煌々と浮かぶ朝4時、スタート地点の梓水苑に到着。気温が5℃ちょっとと大変寒く、ロングタイツを履いてこなかったことを後悔。
駐車場は参加者のクルマでいっぱい!わさわさと準備をする音が聞こえます。
あっという間に夜が明け、スタート会場は色とりどりのジャージを着た参加者でいっぱいになります。まさに自転車乗りの祭典!これから広がる景色への期待が伝わります。
共に参加するスタッフライダーさん方とミーティングの後、いよいよスタートです!
協賛しているSPECIALIZEDのスタートゲートをくぐり、県道25号、通称”山麓線”を中心に安曇野を北上していきます。ちなみに松本平の梓川から北を安曇野、以南を筑摩野というそうです。
最初のエイドステーションがある国営アルプスあづみの公園(堀金・穂高地区)までは林檎畑を抜ける存外アップダウンのあるコース。都会から参加された方は初っ端から中々走り応えがあるのでは?だんだんと気温も上がっていき、朝の寒さは何處へやら。
結構パンクで止まっている方を見かけました。標高が高い分、気圧が…ってことですかね?元々競技用の細いロードタイヤはグレーチングや道脇の砂利など注意を払う必要があります。
穂高エイドではジャムパンと地元の銘菓が振る舞われました。自転車は思いの外エネルギーを必要とするんです!ハンガーノックは突然襲うので、早めに美味しく補給する必要があります。
◆がんばれやよい〜大町エイド
穂高エイドを出発。別荘地の多い穂高温泉郷を抜け、広がる水田とりんご畑、ちひろ美術館といった「ザ・あづみの」な雰囲気を満喫しつつ北上。暖冬の影響で例年よりだいぶ溶けたものの雪の被った北アルプスもよく見えるようになります。
途中工事で片交になっている箇所で停止。しばし自転車の大渋滞になります。いやースゴいもんだ、全国から安曇野の景色を走りたいがためにこんなに人が集まってくれるなんて。信号待ちの稲の苗を積んだサンバーが発進とともにジャバジャバ水をたらしていきました。そう、田植えの時期!地元の方々の営みがこの美しいサイクルイベントの立役者であることを忘れちゃなりません。
さて、マリア・ローザや所属するサイクルチームのジャージ、みなさん思い思いのジャージに身を包み走られています。特に、ロングライドをテーマにした同人誌「ロングライダース」や木崎湖を舞台にしたアニメの影響もあって、痛ジャージも多く見ました。絶景の中、このバイクでこの格好で走りたい!そんな夢が実現できるのもAACRのいいところかもしれません。
落車されてしまったご様子のim@sの高槻やよいジャージの方が懸命にペダルを回してらっしゃる姿はなんかグッと来て密かに応援しちゃいました。
大町エイドでは激ウマの「ねぎ味噌おにぎり」と黒豆羊羹が待っていました。
◆地元がはしゃいでどうするw〜木崎湖エイド
このAACRのコース、県内に住む地元勢の私はいつでも走れるんです。御柱一回分信州人として過ごしている私からしたら、よく見る景色。参加当初は「絶対はしゃいでやるまい!べ、別にいつでも走れるもんっ!」とか思ってましたが…
晴れることが多い信州でも「今日はベストでしょう!」といえる快晴のコンディション、北アルプスの絶景を楽しむ沢山の参加者、エイドステーションの美味すぎるメシに感化され、めちゃくちゃ楽しんでる自分がいました(笑)
このイベントはレースじゃないので、スピードに多少ゆとりをもって景色を楽しみつつ走るのが良いかもしれません。いよいよ仁科三山や白馬三山が近づいてきて、絶景しか見えなくなりますw しばしペダルをとめて写真を撮りたくなるのはわかります。もうちょっと撮影で止まれるポイントが有るといいですね。
木崎湖エイドは地元の農家さん提供のサラダバーと漬物バイキング、そしておざんざです。おざんざとは、納豆菌で繋いだヒヤムギみたいな大町の郷土料理であります。甘いだしがつかれた体に染み渡ります。
◆あれ?脚が回らない(汗)〜白馬エイド
中綱湖から青木湖へのゆるやかな登りのなか、補給切れみたいな感じになってきました。どうも脚が回らんので試走の時に頂いたShotsで補給。あれ?散々エイドステーションで食べたになぁw
どちらにしても日本海側に流れる分水嶺、佐野坂峠を越えると白馬バレー。ギャップと舗装の粗い坂道を一気に下ると、2015年11月に震災がおきた神城・堀之内地区。白馬村・小谷村にかけて山の斜面など爪痕がまだまだ見られます。
飯森のところで白馬五竜エスカルプラザへ登る最後のヒルクライムに挑みます。アートラインのところで左折する箇所を橋の手前でミスコースされた方がいたので、元のコースに誘導。伊那市駅から自宅へ上がるヒルクライムよりショボいだろ!っと自身にハッパをかけ、なんとか登頂。
白馬市街を抜け、MAVICレヴォーグが後ろについた時は感動出でいっぱいに!(650Aだから何にもサポートされないけどw)
眼前に白馬三山がそびえる松川の土手を登り、白馬エイドに到着!
いよいよ気温が体感で30℃近くなる中、アッツアツの豚汁と紫米おにぎりが待ってました。日差しがとにかくキツイ!暑さにやられてか、デジカメを一瞬なくすトラブルも(汗)
さて、ここでスタッフTシャツに着替えお仕事。サイクルトレインの参加者が白馬駅に遅れないよう誘導する係です。
◆大糸線に揺られて
朝が5℃前後、日中は25℃以上の夏日というむちゃくちゃな気温差が参加者を苦しめたようです。この中、登りも含む復路を走られる160kmコースの方はほんとエラい!
牧羊犬のごとく参加者を白馬駅へと導く私も遅れるわけに行かないので、かなりお疲れの参加者と共に白馬駅へ向かいます。ギリギリでいらした方々を置いていくのはなんとも心痛みました。途中で何人か拾い、白馬駅へ到着。ギリギリだった方々も間に合い、順次積み込まれていきます。
14時定刻通りに発車した大糸線特別列車は、しばしサイクリストのゆりかごに。
一日市場駅から梓水苑までなんとか走りきり、完走しました!
◆100%の安全
昨年のAACRから「100%の安全」をテーマにセーフティライドを啓蒙する大会として行われています。
途中の写真が少ないのもそのお陰ですw
ちゃんとこの目で楽しんできましたから万全であーる。youtu.be
交通ルールや走行マナーについて、大会に参加することで「そうは言うても余りちゃんとやってなかったな」と気付かされるいい機会だったと思います。イベントの雰囲気にテンションが高揚し、つまるところはしゃいじゃうところもあるので、安全第一で無事に楽しむ意識が大事ですね。
思いつきですが、穂高神社の「AACRお守り」と称して、声掛けとハンドサインの徹底、一時停止と二段階右折の順守を励行するステッカーを販売もしくは配布するのもいいかもしれません。
公道を使うため一般車に対する配慮ももちろんのこと、穂高温泉郷のあたりなど道幅があまり広くない箇所は追い越しは自重した方がいいかもしれません。
普段走っている地元ライダーだからわかる危険箇所をもっと伝えられたらよかったなぁと思います。
◆機会があれば来年も
初めての参加で、スタッフ業務のほうは至らぬところもあったと思いますが、なんとか終わってホッとしたところもありました。
良すぎるくらいの晴天の元、自転車を楽しむたくさんの幸せな景色が見られたこと、その中で自身も思いっきりライドを楽しめたことが何より心に残りました。(月曜日まで残ってキツかったぞ!)
立地条件やコース設定など安曇野だから出来る大会ですね。伊那谷で考えると、より田舎だもんで交通量は少ないのでいいのですが、田切地形によるアップダウンが激しすぎますね(汗)
善光寺平は開発されすぎてロケーションがイマイチな所も多いかと。
機会があれば、今年の経験を基にスタッフライダーとして来年以降も参加したいと思います。
人気のワケがよくわかりました、最高の大会でした!